Yoko Inoue is a writer and Japan-related communications advisor based in Copenhagen, Denmark
北欧・デンマーク事情について、日本のメディアに定期的に執筆。テレビ、ラジオ、ポッドキャストへの出演やイベントでの講演も多数
日本関連のプロジェクトでのコミュニケーション支援(日本語、英語)
読売新聞の記者(地方部、社会部、米国特派員)として20年の経験。取材対象は、国土交通省や環境省などの中央官庁、東京都など地方自治体、航空・鉄道業界や教育問題など広範に及ぶ。認知症の先端研究例を米国や欧州で取材するなど、海外取材経験も豊富。ワシントン特派員としてオバマ政権時の米国を取材
ハーバード大学ケネディスクールで行政学の修士号取得。フルブライト奨学生
IDEO Uによる「Storytelling for Influence」コース修了
デンマークの首都コペンハーゲン在住。デンマーク人の夫と子ども2人の4人暮らし
2008年、米ハーバード大学では、長い歴史の中でも最も人気を集めた授業が、1000人を収容するコンサートホールで行われていました。「幸せの授業」と呼ばれ、話題になっていた授業です。当時、学生として講義を純粋に楽しんでいた私は、10年後、「幸せの国」デンマークで自らの幸せを模索することになるとは、全く想像していませんでした。
妊娠を機に、デンマーク人の夫とともにコペンハーゲンに移り住むまでの私は、新聞記者として、昼夜なく記事を追いかけるのが仕事でした。最後の仕事は、米国ワシントンD.C.駐在の特派員。やりがいのある仕事でした。
多忙を極めていた特派員生活から一転、デンマークでの暮らしは、「これが同じ地球上の国?」と思えるほどのんびりとしたものでした。午後4時に仕事を終えて、子どもの迎えには父親も来る。ところが、そんな「幸せの国」で暮らす私は、皮肉にも、日本やアメリカにいた頃よりもいまいち幸せに見えない、と夫は言いました。
滞在資格も言葉も収入も、夫に何もかも頼り、それまで築いたキャリアや友人や、慣れ親しんだ様々なものから切り離されて、40になって「0」からの再出発。無意識に自分をはめ込んでいる枠を外す必要がありました。
役に立ったのが、10年前の「幸せの授業」でした。講義を振り返ることで、デンマークに来るまでの過去がこれからの自分の幸せにどうつながるのか、少しずつ理解し始めたように思います。デンマークの哲学者・キルケゴールの言うように、「人生は後ろ向きにしか理解できないが、前向きに生きていくしかない」。
新聞記者として経験を積むなかで、毎日900万人の読者に届くことを意識しながら、どの情報を伝えるべきか、どういう見出しであるべきか、正確性やバランスはどうか、といったことを常に考えてきました。でも、長く仕事をする中で実感したのは、本当に読者に伝わる記事は、ストーリーがしっかりと心に響く記事であるということです。
書くこと、そして、コミュニケーション・アドバイザーとしての仕事を通じて、私の経験と知識、そして、ストーリーを伝える技術を活かしたいと思います。
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